マンションの消防設備点検、
不在だとどうなる?
勝手に入る?所要時間と前日の準備
この記事のまとめ
- 不在だと、その日は点検されず、別の日(予備日)に回されるのが一般的です。留守のあいだに同意なく部屋へ入られることは、基本的にありません。
- 部屋の中の点検は1戸あたり5〜15分ほど。天井の感知器と、ベランダの避難はしごなどを見ます。
- 受けなくても住人個人への罰則はないとされていますが、管理規約違反になったり、火事のときに責任を問われたりするおそれがあります。
消防設備点検とは?どのくらいの頻度で?
消防設備点検は、火災報知器や消火器、避難はしごなどが、いざというときに動くかを確かめる点検です。消防法で、建物の所有者や管理者に実施が義務づけられています。マンションでは管理組合が業者に頼み、管理会社が日程を掲示板で知らせるのが一般的です。
点検には、外観や簡単な操作で確かめる機器点検(6か月に1回)と、実際に作動させて確かめる総合点検(1年に1回)があります。そのため、マンションでは年に2回お知らせが貼り出されることが多くなります。
点検の結果は、共同住宅の場合3年に1回、消防署へ報告します。報告をしなかったり、うその報告をしたりすると、管理組合(管理者)の側に罰則(30万円以下の罰金または拘留)があります。
部屋の中では何を見る?
点検は、廊下や階段などの共用部分と、各住戸の中の両方で行います。部屋の中で見るのは、おもに次の設備です。
| 設備 | ある場所と点検の内容 |
|---|---|
| 感知器 | 各部屋やクローゼットの天井にある、熱や煙を感じる機器。専用の道具を当てて、反応するかを確かめる |
| 避難はしご | ベランダの床にある避難ハッチ。ふたが開くか、はしごが使えるかを確かめる |
| その他 | 住戸に置かれた消火器、広い住戸の防火戸など。設備は建物によって違う |
インターホンと連動していて、部屋に入らずに外から試験できるタイプの設備もあります。その場合は在宅しなくてよいことがあります(ベランダに避難はしごがある住戸は、入室が必要です)。お知らせの書き方を確認しましょう。
所要時間は1戸あたり5〜15分ほど
部屋に入ってからの点検は、1戸あたり5〜15分ほどが目安です。ただし、作業員は順番に住戸を回るため、お知らせには「10時〜12時」のように時間帯で案内されることが多く、その間は在宅して待つことになります。
前日までにやっておくこと
作業員は、長い棒の先についた専用の道具を、天井の感知器に当てて確かめます。感知器の下とベランダを空けておけば、点検が短く済みます。
| 場所 | やっておくこと |
|---|---|
| 各部屋 | 天井の感知器の真下を空け、床の荷物を片付ける |
| クローゼット | 天井に感知器がある場合は、手前や上の段の荷物を整理して届くようにする |
| ベランダ | 避難ハッチのふたの上や、はしごが降りる場所に物を置かない |
| そのほか | 玄関からの通り道を空け、貴重品や見られたくない物はしまっておく |
点検する設備や準備の内容はマンションによって違います。お知らせに書かれている指示を優先してください。
不在だとどうなる?勝手に入られる?
当日に不在だと、その日は点検されず、点検期間内の別の日や予備日に回されるのが一般的です。分譲マンションでは、留守のあいだに住人の同意なく部屋へ入ることは、基本的にありません。在宅できないときは、次のような方法があります。
- お知らせにある予備日や、点検期間内の別の日を選ぶ:お知らせに書かれた連絡先に、早めに連絡します
- 家族や知人に立ち会いを頼む
- 管理員の立ち会いで入ってもらう(管理規約で認められ、管理会社が対応している場合)
予備日にも点検できなかった住戸は、点検の報告書に「未点検」として記録されるのが一般的です。未点検の住戸が多いと、消防署から再点検を求められることもあるため、管理会社から改めて日程の相談が来ることがあります。
受けないとどうなる?
点検を受けなかったからといって、住人個人が罰せられることはないとされています。ただし、次のような不利益があります。
- 管理規約違反になることがある:多くのマンションの管理規約のもとになっている国土交通省の「標準管理規約」では、管理に必要な住戸への立ち入りを、正当な理由なく拒否してはならないとしています
- 火事のときに責任を問われるおそれがある:自分の部屋の感知器が壊れていて火事の発見が遅れ、ほかの住戸に燃え広がった場合です
- 自分と家族の身を守れない:感知器が鳴らなければ、寝ているあいだの火事に気づくのが遅れます
住人がすることは、在宅して待つことと、少しの片付けくらいです。お知らせが貼られたら、都合のよい日を早めに決めておきましょう。
点検日を忘れないために
消防設備点検は年に2回あり、お知らせが貼られてから点検日まで日が空くので、忘れがちです。予備日を選ぶ場合は、最初の点検日とあわせて日付が2つになり、どちらがどちらだったか迷いやすくなります。お知らせを見たら、その場で予定に入れておきましょう。
マンションのお知らせを管理するアプリハリガミなら、掲示板の前でお知らせを撮るだけで、書かれている日付を読み取って期日の候補にします。期日を確定しておけば、前日の夜と当日の朝(初期設定。時刻は変更できます)に、お知らせのタイトルと期日が通知で届くので、感知器の下の片付けも前の晩に思い出せます。撮ったお知らせはPDFにして家族にも送れます。